リードのフェーズはどう分ける? SFAで迷わない10段階と確度の決め方

フェーズは、営業が何をしたかではなく、相手について何が分かったかで区切ります。

SFAを入れたものの、リードのフェーズを何段階に分ければいいのか、どの時点で次へ動かせばいいのかが決まらない。結局ほとんどのリードが「新規」か「対応中」のまま止まり、営業会議で確度を聞いても担当者ごとに答えの基準が違う。リードのフェーズ管理で相談を受けると、多くの会社がこの状態から始まります。

当社が自社の営業で使い、外部の会社にも提供しているSFA「RINGO SFA」では、リードのフェーズを10段階に分け、それぞれに受注確率(確度)を持たせています。ここからは、その10段階を1つずつ分解し、なぜその区切りにしたのか、どんな事実がそろったら次の段階へ進めるのかを順に見ていきます。ほかのSFAを使っている会社でも、フェーズ設計の下敷きとしてそのまま使えます。

フェーズを「相手について分かった事実」で区切ると、誰が付けても同じフェーズになり、確度の数字も会議でそのまま使えるものになります。

01リードのフェーズ管理で迷う3つの理由

フェーズが決まらない、決めても使われない。その原因をたどると、たいてい次の3つのどれかに行き着きます。

  • 区切りが営業側の行動になっている。「接触済み」「提案中」は自分がやったことなので、電話を1回かければ接触済みになる。けれども、相手の検討が進んだかどうかはそこから読み取れない。
  • 基準が人によって違う。「見込み」を、ある担当は話を聞いてくれたら付け、別の担当は予算が確認できたら付ける。これを集計しても、見込みが何件あるのか誰にも分からない。
  • リードと案件が同じ箱に入っている。担当者名しか分からない相手と、見積もりを出した相手が同じ一覧に並ぶと、前者は放置され、後者は埋もれる。

多くのSFAで初期設定になっている「新規・接触済み・見込み・提案中・交渉中・成約・失注」という並びは、分かりやすい反面、この3つの問題をすべて抱えやすい形です。特に「失注」で終わる設計だと、時期が合わなかっただけのリードまで二度と開かれない場所へ送られてしまいます。

02フェーズは相手について分かったことで区切る

RINGO SFAのリードフェーズは、営業の行動ではなく、相手について何が分かったかで区切っています。アポの日時が決まった、誰が決めるのかが分かった、課題を本人の口から聞けた、導入したい時期を聞けた。どれも、あったかなかったかを後から活動ログで確かめられる事実です。

事実で区切ると、担当が替わっても同じリードには同じフェーズが付きます。上長がフェーズを見て「本当に課題は聞けているのか」と思ったら、ログを開けば答えがあります。感覚の言葉で区切ったフェーズでは、この確認ができません。

もう1つの特徴は、フェーズごとに受注確率を決めてあることです。フェーズが1段上がるたびに確度が10ポイントずつ上がるように並べてあり、担当者が確度を手で入力する欄はありません。フェーズを付けた時点で確度が決まるので、「Aさんの70%」と「Bさんの70%」が同じ意味になります。

03RINGO SFAのリードフェーズ10段階

RINGO SFAに実装しているリードフェーズは次の10段階です。画面上の名前をそのまま載せています。

フェーズ確度このフェーズに入れる条件
新規リードの獲得(フォロー)20%担当者名が分かり、最初の連絡を待っている
アポイントメントの取得30%話を聞いてもらう日時の約束が取れた
決裁権の有無を把握40%話している相手が決められる人か、誰がどう決めるかが分かった
課題の認識を感知50%相手が自社の課題を自分の言葉で話した
営業資料を送付済み60%聞いた課題に合わせた資料を送り、相手が受け取った
導入時期(SOL)を感知70%いつ頃までに始めたいかを聞けた
SOLなので積極営業中80%導入時期が近く、こちらから提案や見積もりを進めている
パイプラインにて営業中90%案件(パイプライン)を作り、提案から受注までを追っている
受注完了100%契約が決まった
リサイクル(ニーズ消滅を感知)0%今は検討する理由が無いと分かった。いわゆる失注もここに入る

この表は、上から順番に1段ずつ進むためのものではありません。初回の電話で導入時期まで聞けたなら、そのリードは20%から一気に70%へ入れます。フェーズは「今いちばん奥まで分かっていること」で付ける、と決めておくと、段階を飛ばすたびに迷わずに済みます。

RINGO SFA

この10段階は、RINGO SFAに最初から入っています

RINGO SFAは、リード・パイプライン(案件)・タスク・レポートを1つのワークスペースで扱う営業管理ツールです。リードを登録すれば、ここで紹介している10段階のフェーズと確度がそのまま使え、一覧はフェーズとNA日で絞り込めます。フェーズの設計から始めなくていいので、入れたその日から全員が同じ基準でリードを並べられます。

RINGO SFAを見る →

04入口の2段階:新規リードとアポイント

新規リードの獲得(フォロー)20%

リストにある会社のうち、担当者名まで分かったものをリードにした直後の段階です。まだこちらから能動的に接触する前なので、この段階のNAは最初の連絡になります。会社名と代表番号しか分からない状態はリードとして扱わず、RINGO SFAでは会社の一覧に置いておき、担当者名が分かった時点でリードにします。

担当者名が分かっただけで20%を付けているのは、名指しで電話やメールができる相手と、受付で止まる相手とでは、話ができる確率が大きく違うからです。リードの数を数えるときも、会社の数ではなく、名前の分かる担当者の数で数えるほうが実態に近くなります。

アポイントメントの取得 30%

話を聞いてもらう日時の約束が取れた段階です。電話で少し話せた、資料請求があった、というだけではここに入れません。判断の基準は日時が決まったかどうかの1点だけにしておくと、30%のリードの数がそのまま翌週以降の商談の数になります。この段階のNAは、前日の確認の連絡と、当日に聞きたいことの準備です。

05相手を知る3段階:決裁権・課題・資料

決裁権の有無を把握 40%

アポが取れても、話している相手に決める権限がなければ、提案はどこかで止まります。そこでアポの次は「決裁権の有無を把握」にしています。相手が決裁者本人である必要はありません。「決めるのは部長」「300万円を超えると役員会にかかる」と、誰がどう決めるのかが分かれば40%です。

課題より先に決裁権を置いているのは、課題を丁寧に聞けたのに、決める人に話が届かずに終わる案件が多いからです。実際の会話では課題のほうが先に出てくることもあり、その場合は課題を聞けた50%を付けて、決裁の確認をNAに入れます。

課題の認識を感知 50%

相手が自社の課題を自分の言葉で話した段階です。こちらから「新規の商談が足りていないのでは」と聞いて「まあ、そうですね」と返ってきただけでは入れません。「今期は紹介頼みで、新しい取引先が月に1社も増えていない」のように、相手の口から具体的な状況が出てきたら50%です。

RINGO SFAでは、課題を聞けたらリード一覧の「課題把握」列にその内容を書き残します。書いた日付と内容は課題把握のレポートにまとまり、期間ごとに、誰がどのリードで課題を聞けたかを一覧で見られます。

営業資料を送付済み 60%

聞いた課題に合わせた資料を送り、相手が受け取った段階です。課題を聞く前に送る会社案内は、ここには数えません。課題を聞いたうえで送る資料は、相手が上長や決裁者に話を通すための材料になります。社内で回してもらえる材料が相手の手元にある、という点で一段上の確度にしています。

この3段階で分かったことは、RINGO SFAの「親密度」にも記録できます。課題把握・決裁者把握・資料確認済み・相手から質問あり、など15項目を接触のたびに付け、合計点でリードをAからDのランクに分ける仕組みです。フェーズが同じでも、親密度の点数を見れば、次の連絡で何を聞けばいいかが分かります。

06時期が見えた3段階:SOL・積極営業・パイプライン

導入時期(SOL)を感知 70%

「来年の4月から使いたい」「今期中に決めたい」と、いつ頃始めたいかを聞けた段階です。RINGO SFAではこの導入時期をSOLと呼び、リード一覧の「SOL」列に日付で入れます。日付で持っておくと、SOLのレポートで導入時期の近い順にリードを並べられます。

SOLなので積極営業中 80%

導入時期が近づき、こちらから提案や見積もりを進めている段階です。70%と分けているのは、時期を聞けただけのリードと、時期が近くて今動くべきリードを一覧の上で区別するためです。半年先のSOLと来月のSOLが同じフェーズに並んでいると、今週電話すべき相手が埋もれます。

パイプラインにて営業中 90%

案件(パイプライン)を作り、提案から受注までを追っている段階です。RINGO SFAでは、リードを紐付けてパイプラインを作ると、そのリードは自動で90%に上がります。案件を作ったのにリード側のフェーズが古いまま残る、というずれが起きません。

リードのフェーズを90%にすると、NAの欄には「提案して受注まで持っていく」が入り、日付はその週の日曜日になります。案件に上がった週のうちに、提案の段取りを決めるところまで進める、という意味の初期値です。

RINGO INSIDE SALES

フェーズを進める連絡を、代わりに続けます

フェーズは、連絡して相手のことが分かったときにしか進みません。20%や30%のリードが一覧にたまっているなら、足りないのはフェーズの設計より連絡の回数です。RINGO インサイドは、SFAの記録を読んで前回の続きから話し、決裁者・課題・導入時期を聞き取ってフェーズを進め、案件化が見えたらパイプラインへ上げて御社の営業担当へ渡す、インサイドセールスの運用代行です。お使いのSFAがRINGO SFA以外でも運用できます。

RINGO インサイドを見る →

07出口の2つ:受注完了とリサイクル

受注完了 100%

RINGO SFAでは、リードを受注にするには、そのリードにパイプラインが紐付いている必要があります。紐付いていないリードを受注にしようとすると保存されず、先にパイプラインを作るよう案内が出ます。リードの一覧で受注を数えると、案件の受注件数と数字が合わなくなる、という事態をここで防いでいます。

受注にしたリードはNAが空になり、一覧から外れてアーカイブに移ります。消えるわけではなく、受注を取り消せば元の一覧に戻ります。紐付いているパイプラインも同時に受注になります。

リサイクル(ニーズ消滅を感知)0%

RINGO SFAのリードフェーズには「失注」がありません。以前は失注とリサイクルを別に持っていましたが、リサイクルに1本化しました。失注の理由をたどると、多くは時期が合わない、予算が翌期に回った、担当者が異動した、というもので、課題そのものが消えたわけではないからです。

リードをリサイクルにすると、NAに「失注したので2ヶ月後に再架電、メール、チャット」が入り、日付は2か月後に設定されます。紐付いていたパイプラインもリサイクルになり、案件の一覧からは外れます。一方でリード自体は一覧に残るので、2か月後にはNA日の順に並んだ一覧へ戻ってきます。0%は「今は受注の見込みが無い」という意味で、「もう追わない」という意味ではありません。リサイクルしたリードの追い方は、今すぐ買わないお客様を忘れない営業へ|THEモデルとリサイクルリードで組織を強くするで詳しく書いています。

08リードとパイプラインは分けて持つ

RINGO SFAは、リードとは別に、パイプライン(案件)側にも7段階のフェーズを持っています。リードが「相手のことがどこまで分かったか」を表すのに対して、パイプラインは「提案と契約の手続きがどこまで進んだか」を表します。

パイプラインのフェーズ確度手続きの状態
見込み案件の発生15%案件として追い始めた
サービス提案の作成中30%提案書を作っている
サービス見積もり提案済み50%提案と見積もりを出した
決裁者との合意済み80%決裁者が内容と金額に合意した
電子サインの締結待ち90%契約書を送り、署名を待っている
受注100%契約が締結された
リサイクル0%今回は見送りになった

2つを分けておくと、リードの一覧は温度の低い相手を忘れずに追う場所、パイプラインは1〜3か月で決まりそうな案件だけを見る場所、と役割がはっきりします。パイプラインに上げる基準は、リードのSOLが見えて、提案の準備に入れるかどうかです。

受注とリサイクルの2つだけは、リードとパイプラインのどちらで変えても、紐付くもう一方が同じフェーズに揃います。パイプラインを受注にしたのにリードが80%のまま、案件はリサイクルなのにリードは積極営業中のまま、という食い違いが残りません。リードからパイプラインへ渡すときのNAの書き方は、ネクストアクションでインサイドセールスを回す|NAの書き方と必要なリードの数にまとめています。

09自社に合わせてフェーズを変えるときの決まり

RINGO SFAでは、20%から80%までの中間のフェーズは、名前の変更も削除も自由にできます。業種によっては「現地調査済み」「デモ実施済み」のような段階を入れたいこともあるはずです。一方で、受注完了・リサイクル・パイプラインにて営業中の3つは、消すことも名前を変えることもできません。この3つは、パイプラインとの連動とレポートの集計に使っているからです。

ほかのSFAで自社用のフェーズを作る場合も、考え方は同じです。

  • 入口と出口を先に決める。何がそろったらリードとして扱い始めるのか、受注とリサイクルをどう判定するのかを最初に固める。
  • 中間の段階は、後から確認できる事実で区切る。「温度感が高い」「前向き」のような感覚の言葉は使わない。
  • 段階ごとに確度を決め、奥へ進むほど数字が上がるように並べる。確度は担当者に入力させない。
  • 段階ごとに、次にやることを1つ決めておく。フェーズを変えたら、NAも一緒に変える。
  • 段階は飛ばしてよいと決めておく。今いちばん奥まで分かっていることで付ける。

段階を増やしすぎると、隣り合うフェーズの違いを誰も説明できなくなります。目安は、営業会議でそれぞれのフェーズに入れる条件を1文で言えるかどうかです。言えないフェーズがあれば、前後のどちらかに統合したほうが、一覧は正確になります。

10まとめ

リードのフェーズ管理で迷う原因の多くは、区切りが営業の行動になっていること、基準が人によって違うこと、リードと案件が同じ箱に入っていることの3つです。RINGO SFAでは、担当者名の獲得、アポ、決裁権、課題、資料、導入時期、積極営業、パイプラインという、相手について分かった事実でフェーズを区切り、それぞれに20%から90%の確度を持たせています。

出口は受注とリサイクルの2つで、失注はリサイクルにまとめて2か月後に一覧へ戻します。受注とリサイクルはパイプラインと連動し、リードと案件の数字が食い違いません。自社でフェーズを作るときも、事実で区切る、確度は自動で決める、段階は飛ばしてよい、の3つを守れば、誰が付けても同じフェーズになります。

RINGO INSIDE SALES

決めたフェーズを、
毎日動かす人をつけます。

RINGO インサイドは、SFAに眠るリードを受注まで運ぶ内勤の営業代行です。SFAの運用経験が豊富なISを1名固定でつけ、ログを読んで前回の続きから話し、決裁者・課題・導入時期をSFAに残しながらフェーズを進めます。月50時間(1日2〜3時間)で月額25万円(税別)から。月20時間・月額12.5万円前後からのライトプランもあります。10段階のフェーズがはじめから入ったSFAをお探しなら、RINGO SFAもあわせてご覧ください。

無料で相談する →RINGO SFAを見る →
Produced by おこじょデザインシステム株式会社