CAGRは、売上や顧客数が数年間でどれくらい伸びたかを、1年あたりの平均成長率に置き換えて見る指標です。単年の増減に振り回されず、期間全体の成長ペースを比較したいときに使います。
CAGRの意味と計算式
CAGRは、Compound Annual Growth Rateの略で、日本語では年平均成長率と呼びます。開始時点の数値が終了時点まで、毎年同じ割合で複利成長したと仮定して計算します。
CAGR =(終了値 ÷ 開始値)(1 ÷ 年数) − 1
たとえば、売上が1,000万円から1,331万円へ3年間で増えた場合は、(1,331 ÷ 1,000)(1 ÷ 3) − 1で、CAGRはおよそ10%です。
具体例で計算する
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 開始値 | 1,000万円 |
| 終了値 | 1,331万円 |
| 期間 | 3年 |
| CAGR | 約10% |
実績を比較するときは、開始月と終了月をそろえ、年数の数え方を先に決めます。期間がちょうど3年でないときは、月数を12で割って年数に換算すると計算がぶれません。
ExcelでCAGRを求める方法
開始値がB2、終了値がC2、年数がD2に入っているなら、次の式で計算できます。
=(C2/B2)^(1/D2)-1
結果をパーセント表示にすると、10.0%のように読みやすくなります。開始値が0のときは割り算ができないため、前年差や累積増減率など別の指標を使います。
事業計画での使い方
複数の事業や期間を比べる
売上規模が違う事業を比較するとき、増加額だけでは大きな事業が有利になります。CAGRを併記すれば、規模と伸び率を分けて確認できます。
目標を年次計画へ分解する
3年後の売上目標から必要なCAGRを逆算すると、年度ごとの目標を置きやすくなります。そこから受注件数、商談数、商談化率などの先行指標へ分解します。
実績と計画の差を見る
計画のCAGRと実績のCAGRを並べると、成長ペースの差を把握できます。差が出たときは、受注単価・案件数・継続率など、売上を構成する要素まで掘り下げます。
CAGRを見るときの注意点
- 途中の急増や急減が平均化されるため、年度ごとの推移も確認する。
- 開始値が小さい場合、少額の変化でCAGRが大きく見える。
- 市場規模や利益率を含まないため、CAGRだけで事業の良し悪しを判断しない。
- 売上、顧客数、利益など、何の数値を計算したCAGRかを明記する。
よくある質問
まとめ
CAGRは、複数年の成長を年率に置き換えて比較する指標です。計算式は「終了値 ÷ 開始値」を年数分の1乗にして1を引きます。CAGRを使うときは、年度ごとの推移や利益率も合わせて確認すると、数字の見かけに惑わされません。