CSOという肩書きを求人票や組織図で見かけても、どんな仕事をする役職なのか、営業部長と何が違うのかは意外と説明しにくいものです。しかもCSOは、最高営業責任者と最高戦略責任者の2つの意味で使われています。
この記事では、最高営業責任者(Chief Sales Officer)としてのCSOについて、仕事内容、求められるスキル、キャリアの道筋、CRO・CMO・営業部長との違いを整理します。専任のCSOを置けない会社が、その役割を社外に任せる方法もあわせて紹介します。
目次
CSOとは:最高営業責任者(Chief Sales Officer)の意味
CSO(Chief Sales Officer/最高営業責任者)は、経営幹部の一人として、会社の売上目標と営業戦略に責任を持つ役職です。営業部門のトップでありながら、経営会議の一員として「来期いくら売るか」「どの市場で、どの売り方で売るか」を決める側に立ちます。
日本の会社では、「営業担当役員」「営業本部長」「営業担当の執行役員」が近い立場にあたります。CSOという肩書きは、外資系企業やスタートアップで使われることが多く、肩書きが違っても、売上目標と営業組織の両方に責任を持つ人が実質的なCSOです。
「CSO」は最高戦略責任者の意味でも使われる
CSOという略語は、Chief Strategy Officer(最高戦略責任者)の意味でも使われます。こちらは全社の経営戦略や新規事業、M&Aなどを担う役職で、営業に限った責任者ではありません。求人票や組織図でCSOと見かけたら、営業の責任者なのか、経営戦略の責任者なのかを確かめる必要があります。この記事で扱うのは、最高営業責任者のCSOです。
CSOの仕事内容
CSOの仕事は、営業担当者を束ねることだけではありません。売上目標から逆算して、営業の進め方と組織そのものを設計し、その数字を経営に対して約束します。主な仕事は次の5つです。
売上目標を、受注数・商談数・アポ数に分解する
年間の売上目標を決めたら、平均の受注単価と各段階の転換率を使って、必要な受注数、商談数、アポ数、リード数まで分解します。たとえば受注単価が100万円で年間1億円を目指すなら、受注は100件。商談から受注への転換率が25%なら商談は400件必要です。この逆算があって初めて、営業担当者の人数や、マーケティングに頼むリードの数が決まります。
狙う市場と顧客、売り方を決める
どの業種・規模の会社を狙うのか、直販で売るのか代理店を通すのか、インサイドセールスとフィールドセールスをどう分けるのか。売り方の設計は、営業コストと受注までの期間を大きく左右します。CSOは、既存の売り方を続けるか変えるかを、数字をもとに判断します。
営業組織を設計し、採用・育成・評価の基準をつくる
必要な商談数が決まれば、何人の営業担当者がどの役割で動くかが決まります。採用の要件、立ち上がりまでの育成の手順、評価の指標を決めるのもCSOの仕事です。評価の指標が受注金額だけだと、リードの掘り起こしや既存顧客の深耕が後回しになるため、役割ごとに指標を分けます。
案件の進み具合を管理し、売上の見込みを報告する
SFAに案件のステージと確度を入れ、今期の着地見込みを経営会議に報告します。見込みが目標に届かないときは、商談の数が足りないのか、受注率が落ちているのか、単価が下がっているのかを切り分け、打ち手を決めます。SFAのステージの定義がそろっていないと見込みの数字を説明できないため、定義づくりもCSOが主導します。
マーケティング・カスタマーサクセスと顧客の引き渡し方をそろえる
マーケティングから営業へ、営業からカスタマーサクセスへ、顧客をどの状態で渡すかを決めます。MQL・SQLの定義や、営業がリードを追う期限を部門の間で約束しておかないと、「マーケのリードは質が悪い」「営業がリードを追わない」という対立が起きます。
CSOに求められるスキル
CSOには、トップ営業としての実績だけでなく、組織と数字を動かす力が求められます。
- 数字の分解力:売上目標を各段階の数と転換率に分け、どこを直せば届くかを示せる
- 組織設計の力:役割分担、採用の要件、評価の指標を、目標から逆算して決められる
- 部門をまたぐ調整力:マーケティング、カスタマーサクセス、開発、経営と、顧客の扱いをそろえられる
- データを読む力:SFAやMAのデータから、案件の滞留や受注率の変化に気づける
どれも、現場の商談を重ねるだけでは身につきにくい力です。営業マネージャーとしてチームの数字を持った経験や、営業の仕組みを一から作った経験が、そのままCSOの仕事の土台になります。
CSOになるまでのキャリア
CSOは、営業担当から営業マネージャー、営業部長や事業部長を経て就くことが多い役職です。現場で商談を重ねた経験に加えて、チームの数字を管理し、採用や評価を担ってきた経験が求められます。
スタートアップでは、創業期に営業の仕組みを一人で立ち上げた人が、組織の拡大にあわせてCSOになる例もあります。この場合は、自分で売る役割から、売れる仕組みと組織を作る役割へ、仕事の中身が切り替わります。
CSOの先には、営業・マーケティング・カスタマーサクセスなど売上に関わる部門全体を束ねるCRO(最高収益責任者)や、事業運営全体を担うCOO、CEOへ進む人もいます。
CSOとCRO・CMO・営業部長の違い
売上に関わる役職はいくつもあり、会社によって呼び方と範囲が違います。一般的な違いは次のとおりです。
| 役職 | 責任を持つ範囲 | 主な指標 |
|---|---|---|
| CSO(最高営業責任者) | 営業戦略と営業組織。経営幹部として売上目標を約束する | 売上、受注数、受注率、商談数 |
| CRO(最高収益責任者) | 営業・マーケティング・カスタマーサクセスなど、収益に関わる部門全体 | 売上、継続率、顧客あたりの収益 |
| CMO(最高マーケティング責任者) | 市場と顧客の理解、ブランド、見込み客の獲得 | リード数、MQL数、認知 |
| 営業部長 | 担当する部門の目標達成とメンバーの管理 | 部門の売上、担当者ごとの達成率 |
CROを置く会社では、CSOはCROの下で営業部門を率いる形になることがあります。営業部長との違いは、経営の意思決定に加わるかどうかです。営業部長が与えられた目標の達成に責任を持つのに対し、CSOは目標そのものを決め、そのための組織と売り方を設計します。
CSOを専任で置けない会社が、役割を社外に任せる方法
中小企業や立ち上げ期の会社では、CSOの役割を担える人を専任で置くのは簡単ではありません。社長が営業の責任者を兼ねたまま、目標の分解やSFAの設計が後回しになることもあります。その場合の選択肢が、CSOの役割を社外に任せる方法です。当社RINGO営業株式会社では、営業の工程ごとに18のブランドを運営しており、そのうち次の3つがよく使われています。
戦略と仕組みづくりを任せる:RINGO パイプライン
RINGO パイプラインは、CSOの役割を社外から担い、営業パイプラインを作る代行サービスです。年間予算から必要な受注数とアポ数を逆算し、MQL・SQLの定義と営業へ渡す基準、SFAのステージ設計まで、営業の仕組みづくりと実行の統括を担います。リードの獲得・データの整理・育成・絞り込みの4工程にもコンサルティングで伴走します。初回の相談とお見積もりは無料です。RINGO パイプラインを見る
たまったリードを動かす:RINGO インサイド
RINGO インサイドは、SalesforceやHubSpotなど御社のSFAに残るリードを、内勤の営業として受注まで運ぶサービスです。失注・保留になったリードにもメールと電話で接触を続け、1〜3か月以内に案件化しそうなものをパイプラインへ引き上げます。担当は1名固定で、月50時間(1日2〜3時間)・月額25万円(税別)から。月20時間・月額12.5万円前後からのライトプランもあります。RINGO インサイドを見る
新しい商談を作る:テレアポモンスター
テレアポモンスターは、リスト作成とトークスクリプト作成から架電、商談設定までを一気通貫で代行するテレアポ代行です。料金は1時間1,600円(税別)〜、1コール80円(税別)〜で、初期費用・スクリプト作成費・リスト取込費・管理費はかかりません。研修を積んだアポインターを配置し、担当が合わない場合は追加費用なしで入れ替えます。テレアポモンスターを見る
3つを組み合わせることもできます。RINGO パイプラインで目標とSFAの設計を決め、テレアポモンスターで新しい商談を作り、見送りになったリードをRINGO インサイドが追う、という分担です。ほかのブランドはBPO支援のブランド一覧とCSO支援のブランド一覧からご覧いただけます。
まとめ
CSO(最高営業責任者)は、経営幹部として売上目標と営業戦略に責任を持つ役職です。売上目標を受注数・商談数・アポ数に分解し、売り方と営業組織を設計して、SFAで見込みを管理します。最高戦略責任者の意味でも使われるため、どちらのCSOかは文脈で確かめてください。
営業担当から営業マネージャー、営業部長を経て就くことが多く、その先にはCROやCOO、CEOへの道もあります。専任のCSOを置くのが難しい会社は、戦略と仕組みづくりを社外に任せ、実行の部分も必要な工程だけ切り出して任せる方法があります。


