リード管理は流入元別にツールを分ける|テレアポ・広告・紹介でSFAとMAを使い分ける

皆さんこんにちは!
集客に命をかけるB2B会社、広告代理店と営業会社をやっています!メルマガ運用チームです!

今日のテーマは題名の通り、最近自社で取り組んでいる「リードを流入元別に、管理するツールごと分ける」という営業管理の構造変更についてです。同じ1件のリードでも、どこから来たかで営業の進め方はまるで違う。ならば管理する場所も分けてしまおう、という仮説の話です。B2Bのセールスマーケの研究は終わらない!!!

▼ 集客手段は、大きく分けると4つ

前々から言っていることではあるのですが、BtoBの集客手段は結局のところ大きく4つに分けられると思っています。

  • テレアポ:こちらから電話をかけて接点をつくる。量を自分でコントロールできる。
  • ビジネスマッチング・紹介:マッチングサイト、代理店、エージェント、知人紹介など、第三者を介して出会う。
  • 広告:リスティングやSNS広告で「発注してください」と積極的に訴求して獲得する。
  • インバウンドの問い合わせ:どこからともなくやってくるオーガニックの問い合わせ。

そして最近すごく感じているのが、1件のリードに対する扱い方は、どこから来たかによって重要度も温度感もベクトルも全部違うということです。数字の上ではどれも同じ「リード1件」なのに、営業の進め方は全然違う。だったら、今までSFAで一括管理していたものを分けたい、と思ったんです。

【同じ一リードですけど、なんか違う一リード】

▼ 同じ1リードでも、流入元で扱いが変わる

たとえば、ビジネスマッチング系のサイトから商談を行い、その商談内で情報交換をして獲得した1件のリードがあります。この場合、すでに一度相手と話しているため、担当者名や会社の状況、相談内容などをある程度把握しています。

一方で、テレアポチームがガーッと電話をしてアポイントになった1件のリードもあります。アポイントにはならなかったものの、「資料を送るので連絡先を教えてください」と言って獲得した1件もあります。ほかにも、オーガニックの問い合わせや、広告から獲得した1件があります。

この違いを、あらためて表にして並べてみると分かりやすくなります。

流入元相手の温度感初回時点で持っている情報営業の初動
テレアポ低い(こちらから声をかけている)会社名・部署・担当者名程度。課題は未聴取のことが多い。次回接触日(NA日)の設計が最重要。追い方の設計で差がつく。
ビジネスマッチング・紹介中〜高(第三者の信用が乗る)商談で聞いた課題・予算感・時期。実は事前情報が少ない場合もある。会話の内容を前提に、具体的な提案へ寄せる。
広告中(自分から動いている)フォームの入力内容と、どの広告から来たかという文脈。反応速度が命。数時間以内の一次接触で差が出る。
インバウンドの問い合わせばらつきが大きい問い合わせ本文のみ。相手からの営業メールが混ざることもある。まず「本物の相談か」を仕分けるところから始まる。

重要度も、感度も、質量も、取り扱いのやり方も、それぞれ違うべきです。そして営業チームがそれを自覚して、色濃く色濃く流入元別の営業の構造を作るべきだと思ったんですよね。

▼ 全部を一つのSFAで管理するべきなのか

一般的にはすべてのリードを一つのSFAに入れて、「テレアポ」「問い合わせ」「広告」「ビジネスマッチング・紹介」といった流入元の項目を設定し、フィルター機能で切り替える方法が多いと思います。もちろん、それでも管理はできます。

ただ、なんとなくその運用では濃ゆく回らない感じがある。フィルターは「見え方」を変えるだけで、営業担当者の頭の中の区分けまでは変えてくれないんですよね。それなら、いっそツール自体を物理的に分けてしまった方が、対応の切り替えが明確になるのではないか——これはもう私の感覚の問題でもあるのですが、そう思って検証しています。

観点1つのSFA+フィルターで分ける流入元ごとにツールを分ける
データの一元性◎ すべて1か所。集計が楽。△ 分散する。集計ルールを別途決める必要がある。
営業担当の意識の切り替え△ 画面が同じなので、対応も同質化しやすい。◎ 開く場所が違うので、進め方も切り替わりやすい。
流入元ごとの運用の作り込み△ 全流入元に共通する項目・ステータスに引きずられる。◎ テレアポにはテレアポの、MAにはMAの項目で作り込める。
担当者の工数◎ 見る場所は1か所。△ 見る場所が増える。定例で回す設計が前提になる。
重複の起きやすさ◎ 同一システム内で名寄せできる。△ 同じ企業が複数ツールに存在しうる。ルールが要る。

データが溜まる場所が分散するリスクも、営業担当が見るツールが増えて工数を圧迫するリスクも、当然あります。それでも今は、フィルターで分けるより、ハードに物理的に分断した方が成果が上がるのではないかという感覚があり、社内で検証している段階です。

▼ 具体的に分けたツールの一例

実際に自社で、リードの流入元ごとに管理するツールを分けています。現時点の構成はこうです。

【テレアポで獲得したリード】

テレアポのDXを進めていて、テレアポチームがコールに使っているツールがあります。テレアポで獲得したリードは、SFAに入れずに、そのテレアポツール側にリード管理機能を作ってそこで管轄する形にしました。

その後のNA(次回接触)やNAB(次回接触予定日)も、そのツール上で色濃く管理していきます。テレアポで獲得したリードには、テレアポで獲得したリードなりの営業の進め方があるという考え方です。架電履歴とリードの状態が同じ画面にある、というのが地味に効きます。

【問い合わせ・広告から獲得したリード】

問い合わせや広告から獲得したリードは、マーケティングオートメーション(MA)のツールで管理します。今まではMAに溜まったリードを営業してからSFAに登録する流れでしたが、パイプラインに引き上がるまではMA側で管轄し、MAをSFAの一部として運用する構造に変えました。

具体的には、週1〜3回の自社定例の中でMAのリードの進捗を確認し、問い合わせ内容を読んで次のように仕分けます。

  • ちゃんとした相談の問い合わせなのか、相手から届いた営業メールなのか。
  • すぐに対応するべきか、空いた時間に対応すればよいか。
  • 逆営業を仕掛ける価値があるか(営業メールに逆提案して受注することもあります)。

同じ問い合わせ一覧の中でも、内容によって濃淡をつけて対応していく。これも流入元別の考え方の延長線上にあります。

【ビジネスマッチング・紹介から獲得したリード】

ビジネスマッチング系サイトの場合、商談が始まるまで相手の詳しいリード情報を取得できないことがあります。そのため、こちらはそのままダイレクトにSFAの「リード」階層に登録していけばよいと考えています。営業担当が独自に持ってきたリードも、ここに入れてよいと思っています。

整理すると:テレアポ=テレアポツール、問い合わせ・広告=MA、マッチング・紹介・個人開拓=SFA。リードの段階では、この3か所に分けて持つ、という構成です。

▼ パイプライン以降は、SFAに統一する

ここで重要なのは、分けるのはリードの段階だけだということです。受注が見えてきた段階、つまりパイプラインに乗ってからは、すべてSFAに統一します。

リードという単位でNAやNA日を運用している段階では、流入元別に管理した方が営業の進め方を明確に分けられ、成果が伸びると思っています。テレアポで獲得したリードにはテレアポなりの進め方があり、問い合わせから来たリードには問い合わせなりの進め方があり、マッチングサイトで商談した相手にはその進め方がある。それぞれの型を作り込むには、場所が分かれていた方が都合がいい。

一方で、商談から先は流入元による違いよりも、提案内容・金額・受注確度・意思決定者といった共通の軸で管理したくなります。ここまで分散させると、今度は売上予測が作れません。だから境目を決めておく。「リードは分散、パイプラインは統合」というのが、いまの設計方針です。

移行のルール:各ツール側で商談化と判定したら、その時点でSFAへ引き渡す。引き渡し時に、流入元・初回接触日・これまでの経緯を必ず転記する。ここを曖昧にすると、SFA側に「どこから来たか分からない商談」が生まれます。

▼ ツールを分けるときに必ず決めておくこと

分散させる以上、放っておくと必ず崩れます。検証を始めるにあたって、社内で先に決めたのは次の5点です。

  1. 重複の扱い:同じ会社がテレアポツールとMAの両方に存在したらどうするか。原則は「先に接触していた側が主担当」とし、もう一方には状況をメモする。
  2. ステータスの言葉をそろえる:ツールが違っても、リードの状態を表す言葉(未接触/接触済/再架電待ち/商談化/見送り)は共通にする。呼び方が変わると集計できなくなります。
  3. SFAへ引き渡す条件:どうなったらパイプラインに上げるのかを一文で定義する。曖昧だと、担当者ごとに上げるタイミングがずれます。
  4. 集計は一か所で行う:ツールは分けても、流入元別のリード数・商談化率・受注率を並べて見る場所は一つに決める。バラバラのまま見ると、どの流入元が効いているか判断できません。
  5. 見る場所を定例に組み込む:ツールが増えるということは、見る手間が増えるということです。週次の定例で「どのツールを、誰が、何分で見るか」まで決めて初めて運用に乗ります。

逆に言えば、この5点を決められないなら、無理に分けずに1つのSFAでフィルター運用を磨いた方が安全だと思います。分けること自体が目的ではないので。

▼ ツールを分けると、営業担当者の意識も変わる

一つのSFAの中にすべてのリードを入れると、営業担当者は毎回、「この人はなぜここに入っているのか」「どこから獲得した人なのか」「どの程度の関係性があるのか」「どのような営業をするべきなのか」を確認しなければいけません。

当然フィルターをかければ絞り込めるのですが、実際に営業を担当するメンバーからも、次のような声がありました。

  • 「別々でやった方が分かりやすい」
  • 「全部ごちゃごちゃになっていたら、自分自身もわけが分からなくなる」
  • 「どこから来たお客さんの質が高いのかも知りたい」

これは、すごく重要な視点だと思っています。管理の美しさより、現場の頭の中に区分けができるかどうか。よりハードに脳の中で分けられる状態にしたい、というのが今回の狙いです。

▼ よくある質問

リード管理は、やはり1つのSFAに統一した方がよいのでは?
データの一元性だけで見れば統一が有利です。ただ、流入元ごとに営業の進め方がはっきり違う組織では、同じ画面で扱うことで対応が均一化してしまう副作用があります。統一か分割かは正解が一つではなく、「営業の進め方がどれくらい違うか」で判断するのが現実的です。
ツールを分けると、データが分散して集計できなくなりませんか?
分散すること自体は避けられません。だからこそ、ステータスの言葉をそろえ、流入元別の指標を並べて見る場所を一か所決めておくことが前提条件になります。この準備がないまま分けると、数字が追えなくなります。
SFAとMAはどう使い分けていますか?
問い合わせ・広告から来たリードは、パイプラインに上がるまでMAで管轄しています。MAを単なる配信ツールではなく、リード段階のSFAとして使っているイメージです。商談化した時点でSFAへ引き渡します。
テレアポのリードをSFAに入れないのはなぜですか?
架電履歴と次回接触の設計が、テレアポツール側に揃っているからです。リードの状態と架電の履歴が別の画面に分かれると、再架電の判断が鈍ります。同じ画面で完結させる方が、テレアポ特有の追い方を作り込めます。
同じ企業が複数のツールに登録されてしまったときは?
先に接触していた側を主担当とし、もう一方には状況をメモするルールにしています。重複そのものをゼロにはできないので、どちらが主かを即断できる基準を先に決めておくことが大事です。
少人数の営業チームでも分けた方がよいですか?
人数が少ないうちは、1つのSFAでフィルター運用の方が回りやすいと思います。分割が効いてくるのは、流入元ごとに担当や進め方が分かれ始めてからです。

▼ まとめ

一件のリードを、ただの一件として扱わない。

【同じ一リードですけど、なんか違う一リード】

その違いに合わせて、管理するツールを変える。脳の中で取り扱うスペースを分けることで、データが分散するリスクよりも、流入元ごとの取り扱いを営業担当者の意識の中で明確に分けられるメリットの方が大きいのではないか。

ポイントは、分けるのはリード段階だけで、パイプライン以降はSFAに統一すること。そして、分ける前にステータスの言葉・引き渡し条件・集計場所・定例の回し方を決めておくこと。この前提がそろって初めて、分割は成果につながる仮説になります。

今は、そのような仮説を持って、自社の営業構造をつくっています。
それでは、また次回のメルマガで!

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