テレアポモンスターがアポインターの採用と組織づくりに投資している中身を公開します。教科書にしているのはリード・ホフマンらの『ALLIANCE』。相互信頼と相互投資、ミッション単位の役割設計、単価の9割を報酬に充てる条件提示、人事専門法人とATSによる採用の入口まで、良い人材が集まる仕組みを具体的に説明します。
■ 結論:テレアポモンスターは、アポインターを集める技術に投資している
テレアポ代行の成果は、スクリプトやリストの前に、電話をかける人で決まります。同じ商材、同じリスト、同じトーク設計でも、架電する人が変わればアポ率は動きます。だからテレアポモンスターは、アポインターを集めて、長く稼働してもらうことそのものに投資しています。
その投資は、求人広告費を積むという話ではありません。どういう関係で人に仕事を任せるのかという設計に、お金と時間を使っています。設計の教科書にしているのが、リード・ホフマン、ベン・カスノーカ、クリス・イェの『ALLIANCE アライアンス――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用』(篠田真貴子監訳、倉田幸信訳、ダイヤモンド社)です。
この記事でお伝えすること
- テレアポモンスターが教科書にしている本と、そこから採った考え方
- その考え方を、アポインターの採用と稼働にどう落としているか
- 採用の入口(人事専門法人・ATS・正社員のマネジメント)への投資の中身
- この投資が、御社の案件のアポ率や立ち上がりにどう返ってくるか
■ 教科書にしているのは『ALLIANCE』という一冊
当社が教科書にしている一冊
ALLIANCE アライアンス――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用
この記事で書いている考え方は、すべてこの本が出発点です。人を集めること、辞めずに続けてもらうことに悩んでいる経営者の方は、ぜひ読んでみてください。
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著者のリード・ホフマンは、ビジネスSNSのLinkedInを共同創業した起業家・投資家です。PayPalでエグゼクティブ・バイスプレジデントとして社外との関係を担当し、2009年からはベンチャーキャピタルのGreylockのパートナーを務めています。共著のベン・カスノーカはホフマンのチーフ・オブ・スタッフを務めた起業家・著述家、クリス・イェも起業と投資の両方を経験した人物です。
人と会社のつながりが事業の成長につながる仕組みを、実務でつくってきた人たちの本ということになります。そして本の主張は、雇用の捉え方そのものに向いています。
本書の目的は、雇用を「取引」ではなく「関係」としてとらえるための枠組みを示すことにある。自立したプレーヤー同士が互いにメリットを得ようと、期間を明確に定めて結ぶ提携関係である。
会社が時間を買い、対価を払って終わりにするのではなく、会社と個人が互いに何をもたらすかを決めて、その関係に投資する。本の中では、会社側の姿勢がこう言い表されています。
当社の価値向上に力を貸してほしい。当社も『あなた』の価値を向上させよう
本が主に扱っているのは、会社と正社員の関係です。テレアポモンスターは、この相互信頼と相互投資という骨格を、業務委託のアポインターや外部の専門家との関係にまで広げて使っています。
■ テレアポの人材こそ、この考え方が必要になる
テレアポの現場は、人の出入りが起きやすい仕事です。架電は断られる回数が多く、成果が数字でそのまま見えます。稼働が合わなければ辞める選択もしやすい。業務委託のアポインターにとって、どの会社と仕事を続けるかは自分で決められることです。
この条件で人を集めようとすると、時給を上げて募集をかけ続ける勝負になりがちです。ただ、入れ替わりが続けば、研修と立ち上げをやり直す工数が毎回かかります。商材の理解が浅いまま架電する人が増えれば、アポ率も落ちます。採用費と研修工数が膨らみ、その分が代行料金に乗る構造になります。
つまり、人を集める技術と、代行の成果と料金は同じ線でつながっています。テレアポモンスターが人材側の設計に投資しているのは、ここで差がつくからです。架電するその人が、専門性を発揮できるか。納得できる条件で働けるか。関わった経験が次の仕事につながるか。相手側の事情まで含めて仕事を組み立てます。
■ 教科書を、アポインターの採用と稼働にどう使っているか
入口で、期待することと返せるものを言葉にする
面談の場で、当社が期待する稼働と成果を伝えます。同時に、当社がその人に返せるものも伝えます。架電だけに集中できる環境、案件を途切れさせずに用意できる体制、報酬の決まり方、録音とフィードバックで架電の腕が上がる仕組み。会社が得たいものだけを並べても、続けて関わる理由にはなりません。
本人からも、得たいものを率直に聞きます。安定した稼働時間がほしいのか、特定の業界の商材を深く扱いたいのか、BtoBの商談につながる会話の経験を積みたいのか。ここが噛み合う人は、短期で抜けません。
案件ごとに「このミッションで何が残るか」を決めてから任せる
本の中心にある考え方のひとつが、会社と個人が一定のミッションに期間を定めて取り組む「ツアー・オブ・デューティ」です。会社が得る成果と、本人が得るスキルや経験を具体化してから始める、という発想です。
テレアポモンスターは、これを案件単位で使っています。「毎月、電話をかけてください」ではなく、この案件で狙う企業規模と部署、受付突破の難易度、アポの定義、何件を何時間で狙うのか、録音のどこを見て改善するのかを決めてから入ってもらいます。本人にとっては、どの業界の受付突破を経験できるのか、どんな商材のトークを身につけられるのかが先に分かります。
一つの案件が終わったら、次のミッションを一緒に考えます。この積み上げがあるから、長く稼働してくれる人が当社に残り続けます。詳しくは「時間が経つほど、長く成果を出す人材が溜まっていく理由」で書いています。
働き方の違いを、そのまま役割の違いとして扱う
正社員か業務委託かという区分だけでは、その人がどこで力を出せるかは分かりません。同じテレアポ経験者でも、受付突破が得意な人、決裁者との会話で粘れる人、休眠リストの掘り起こしで強い人がいます。稼働の取り方も違い、平日の日中を厚く持てる人と、特定の時期に集中して入れる人がいます。
当社は、人ごとの得意な業種と架電の型をATSに評価付きで残し、案件の性質に合わせて組み合わせます。即時の折り返しが必要な窓口と、期限までに架電数を積む役割を、ひとまとめに押しつけない。得意なことと依頼内容がずれていなければ、同じ人でも数字は変わります。
報酬と評価の基準を、依頼の前に開示する
成長の機会を語る前に、条件をきちんと話します。何を担うのか、どこまでが依頼の範囲か、報酬はどう決まるのか。テレアポモンスターは、サービス単価の約9割をアポインターの報酬に充てています。この設計は「テレアポモンスターの価格は、どう決まる?」で公開しています。
評価の基準も先に伝えます。アポ件数だけでなく、合意した稼働を守れているか、受付突破率やトーク改善への貢献、報告の精度まで見ます。本人だけでは動かせない要因は切り分けます。商材の競争力やリストの鮮度まで一人の責任にはできません。何を改善できる立場なのかを共有すると、責任と評価が具体になります。
自分で判断できる範囲と、相談先を渡す
経験のある人に任せるなら、その経験を使って判断できる状態をつくる必要があります。トークのどこを自分の裁量で変えてよいのか、どこからクライアント確認が必要なのか。想定外の質問が来たときに誰に聞くのか。この前提がないまま主体性だけを期待しても、架電は止まります。
当社は案件ごとに正社員の窓口を置き、判断できる範囲と相談先をセットで渡します。振り返りでは、架電数やアポ率だけでなく、仕事を進めにくくしている理由も聞きます。情報が足りないのか、依頼範囲が曖昧なのか、リストが合っていないのか。原因を人の能力だけに求めません。
記録と引継ぎを、会社側の仕事として持つ
架電内容、断られた理由、再架電の時期、担当者名の確保状況を、会社側に残します。「今年度の予算は決まっているが、次の計画では検討したい」という会話が個人のメモだけに残っていると、次に架電する人は同じ話を一から始めてしまいます。
正社員が引継ぎを主導し、担当が変わっても案件がつながる状態を保ちます。預かっているリストや顧客情報の扱いは、共有先と範囲を整理したうえで運用します。これは御社にとっては、担当が替わっても説明をやり直さずに済むという形で返ります。
稼働が終わった後も、関係を残す
本には、会社を離れた人とのネットワークを通じて、仕事の機会や知識を共有し続ける考え方も書かれています。アポインターにも、別の仕事に集中する時期や、関われる時間が変わる時期があります。
その変化を率直に話せる関係なら、今の案件をどう引き継ぐかも、次にどんな形なら組めるかも決められます。別の経験を積んだ後に、違う役割でまた関わってくれる人もいます。条件の話を曖昧にせず、貢献を認め、終えるときに仕事を丁寧につなぐ。この積み重ねが、声をかければ戻ってくる人の層をつくっています。
■ 採用の入口そのものにも、専門の体制を置いている
人事・バックオフィス専門の法人が採用を担う
当社の採用人事は、営業の正社員が片手間で兼務しているものではありません。資本を共有するグループに人事・バックオフィス専門の法人があり、人事を本業とするその法人が、募集から面談、入職後の手続きまでを担っています。良い人材と出会う入口を太く保てるのは、この体制があるからです。
ATSで見極め、すぐ使わない人材もストックする
応募から面談、評価までを自社のATS(採用管理システム)で管理しています。今すぐアサインしない候補者も、得意な業種や架電の型を評価付きで残します。案件が決まってから人を探し始めると、専門性と条件をすり合わせる時間が足りません。先に出会っておくことが、立ち上がりの速さになります。
正社員が稼働品質を見続ける
架電の録音確認、改善の指示、必要な場合の入れ替えまでを正社員が担います。成果を出している人を正当に見て、次の案件でも頼れる存在として関わり続けてもらう。人を集める投資は、採用した時点では終わりません。
それでも、新しい人に入ってもらう場面では品質のブレや入れ替わりが起こり得ます。その備えは「テレアポモンスターのリスクと対策」で正直に書いています。
■ この投資が、御社の案件にどう返ってくるか
人材側の設計に投資した結果は、御社から見える数字と手間に出ます。
- 立ち上がりが早い:当社の進め方と報告ルールを理解している人が入るため、覚えることが商材とターゲットに絞られます
- 成果の見込みが立つ:過去の案件でのアポ率が分かっている人材なら、この商材でどのくらい狙えるかを想定してから始められます
- 稼働が途切れにくい:報酬と役割に納得して入っている人は、急な離脱が起きにくくなります
- 御社の手間が減る:引継ぎと記録を当社が持つため、担当が替わっても説明のやり直しが起きません
- 価格が上がりにくい:採用と研修のやり直しが膨らまないため、1時間1,600円(税別)〜、1コール80円(税別)〜という出発点を保てます
最初から最後まで同じ担当者に固定したいご要望には、契約社員が専属で架電するテレアポモンスター+をご用意しています。
■ テレアポ代行であり、人事のサービスでもある
御社がテレアポの人材を自社で抱えるとなると、募集、面談、研修、評価、稼働管理、入れ替わりへの備えが必要になります。架電の仕事は成果が見えやすく、稼働の相性も出やすいため、この一式を回し続ける負荷は小さくありません。
テレアポモンスターにご依頼いただくことは、架電の工数を外に出すことに加えて、人を集めて、育てて、長く関わってもらう一式を当社の体制ごと使っていただくことでもあります。採用の入口に専門法人を置き、ATSで人材を評価付きに残し、正社員が品質を見続ける。その仕組みを、案件単位の料金で使えるようにしています。
内製と外注の分かれ目は「テレアポは内製化と外注どちらが正解か」で、人材確保への投資が持つ意味は「人材や外注先の確保への投資が生む「離脱リスクの吸収」という価値」でご説明しています。
■ まとめ
テレアポの成果は、電話をかける人で決まります。だからテレアポモンスターは、人を集める技術に投資しています。『ALLIANCE』から採った相互信頼と相互投資という骨格を、入口での期待のすり合わせ、案件単位のミッション設計、得意に合わせた役割分担、先に開示する報酬と評価、判断できる範囲と相談先、記録と引継ぎ、稼働後も残す関係という形で運用しています。入口側では、人事専門法人とATS、正社員によるマネジメントが支えています。
良いアポインターが集まる会社は、
人の集め方そのものを設計している
その設計を、御社の案件でそのまま使えます。
商材とご予算をお聞きしたうえで、どの人材でどう始めるかをご提案します。お気軽にお問い合わせください。
参考資料
- リード・ホフマン、ベン・カスノーカ、クリス・イェ『ALLIANCE アライアンス――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用』篠田真貴子監訳、倉田幸信訳、ダイヤモンド社、2015年(書籍紹介)
- Greylock「Reid Hoffman」
- The Alliance「About the Book」
- Reid Hoffman「Tours of Duty: How to Organize Modern Employment」
- The Alliance「Sample Statement of Alliance」