テレアポ代行を頼むときに気になるのは、担当する稼働者が思うように成果を出せなかったとき、その後どうなるのかという点です。人を入れ替えて終わりなのか、それとも誰かが立て直しに入るのか。外からは見えにくい部分です。
この記事では、138社に架電して担当者のメールアドレスが取れたのは実質1件、という状況から、人材育成の教育を受けたSVが稼働者に何を伝え、どう立て直しに入ったのかを、実際のチャットの画面とあわせて紹介します。稼働者・お客様・リードの情報と案件名は伏せています。
■ 月末に、当月の実績をそのままお客様に報告した
今回の案件は、お客様からお預かりした200社のリストに、新規開拓のテレアポをかけるものでした。月末に、SVがお客様へ当月の実績を報告し、同じ文面を担当の稼働者にも共有しています。
当月の時点で、架電済みは200社のうち138社(約7割)、延べ150コールでした。138社の内訳は次のとおりです。
- 担当者情報の取得:5社
- 担当者NG:4社
- 受付NG:63社
- 掛け直し:65社
- 番号不通:1社
アポはまだ0件で、受付で断られた会社と、掛け直しになった会社がほぼ半々です。残りの62社と、掛け直しの65社は翌月の最初の週にかけると決め、その予定も報告に入れました。

数字が良くないときほど、報告を遅らせたり、言い回しで薄めたりはしません。お客様に届いた数字と同じものを稼働者が見ていないと、このあとの話し合いが「頑張っています」「もっとやってください」の言い合いで終わってしまうからです。報告の形式については日報・週報とリスト運用の記事でも説明しています。
■ 取れたリードは、月次報告でお客様の次の一手へ渡す
月次報告には、当月に担当者情報を取得できた会社の一覧も入れています。会社名、担当者名、連絡先のほか、資料がほしいのか、時期を改めて連絡してほしいのか、今は不要なのかといった、電話口で聞けた先方の状況も1社ずつ書き添えました。

そのうえで、お客様には資料請求のあったリードへの資料送付をお願いしています。今すぐ商談にならない会社でも、連絡先が分かっていれば、資料の送付や時期を決めた再連絡で接点を持ち続けられます。今回のアポが0件でも、こうして取れたリードは、お客様の手元で時間をかけて価値が上がっていきます。
■ SVは数字を伏せずに、稼働者へ率直に伝える
報告を共有したあと、SVは稼働者に向けて、まず数字の評価をはっきり伝えました。担当者のメールアドレスまで取れたのは、138コールのうち実質1件。パフォーマンスとしては、もう少し上げてほしいという内容です。
ここで伝えたのは「アポを取れ」ではありません。アポは100歩譲って取れなくても仕方がない。ただ、もう少し食い下がれば、担当者のメールアドレスや電話番号といったリード情報はもっと取れるはずだ、という点です。新規開拓のリストでは、その場でアポにならない会社がほとんどです。アポが取れない週でも、お客様に納品できるリード情報が増えていれば、架電した時間は無駄になりません。稼働者がどこを目指して電話をかければよいのか、目標を一段具体的にして渡しています。

■ 責める前に所感を聞き、ロープレの時間を取る
数字を伝えたあと、SVは翌週にロープレの時間を取れないかを提案しました。あわせて、今どう感じているのか、残りのコールで何とか1アポを取りたいと考えているのか、といった稼働者自身の所感も聞いています。成果が出ない理由は、話し方なのか、スクリプトなのか、受付での引き下がり方なのか、本人の感触を聞かないと当たりがつけられません。
ロープレで一緒に見直すのは、次の4つです。
- 話し方:第一声の速さや声のトーン、名乗りから用件までの長さ
- スクリプト:受付で止まりやすい言い回しになっていないか
- 食い下がり方:断られたあとに、担当者名や連絡先、かけ直す時間帯を聞けているか
- 雰囲気:相手が話を続けてもよいと思える空気を作れているか
今回の結果では、受付NGが63社、掛け直しが65社ありました。受付で断られる会社を少しでも減らせれば、そのまま担当者情報の数に効いてきます。食い下がり方の練習から入るのは、そのためです。
メッセージの最後で、SVは「当方としてもSVとして寄り添いたい」「この共同作業で成果を上げられれば、お互いに長く良い関係を築ける」と伝えています。テレアポは当社が最も得意とする領域です。そのノウハウを稼働者に渡し、本人のスキルを伸ばすことまでをSVの仕事だと考えています。
■ SVが人材育成の教育を受けているのは、稼働者を入れ替えずに伸ばすため
テレアポモンスターのSVは、人材育成の教育を受けた担当者が務めています。成果が出ない稼働者がいたとき、すぐに別の人へ入れ替えるのではなく、数字を共有し、所感を聞き、ロープレで具体的に直すところまでをSVが受け持ちます。
稼働者を入れ替えると、リストの状況や受付の傾向、これまでの会話の中身をまた一から覚え直すことになります。同じ稼働者が伸びてくれれば、その蓄積を残したまま、残りのリストを回せます。お客様にとっては、案件の途中で立ち上げをやり直す手間がなくなり、稼働者にとっても、次の案件で使えるスキルが手元に残ります。
数字が出ないときは、SVが早めに気づいて稼働者と密に連絡を取り、立て直しに入ります。毎回それで必ず成果が出るとは約束できませんが、打てる手は打ち切るのが私たちのやり方です。数字の見方そのものについてはテレアポのPDCAを4つの変数で回す記事にまとめています。
■ まとめ:数字を共有し、所感を聞き、ロープレで直す
今回の事例では、月末の時点で138社に架電し、アポは0件、担当者のメールアドレスまで取れたのは実質1件でした。SVはその数字をお客様と稼働者に同じ形で共有し、取れたリードはお客様の追客に回したうえで、稼働者にはアポが取れなくてもリード情報を取りに行くという具体的な目標を渡しました。
そのうえで所感を聞き、話し方・スクリプト・食い下がり方・雰囲気をロープレで一緒に見直します。人材育成の教育を受けたSVが稼働者と密に連絡を取り、成果が出るまで伴走する。テレアポモンスターは、稼働が順調でないときこそ、この体制で最善を尽くしています。