「何十万円もかけてテレアポをしたのに、受注が0件だった」。B2Bの新規開拓で、コールドリストへのテレアポをこう振り返る会社は少なくありません。
けれども、電話をかけた直後の受注だけでテレアポを評価すると、本来の価値を見誤ります。テレアポの役割は、広告や紹介では接点を作れない企業からリード情報と認知を得ること。受注の責任は、その後のSFA・MA・インサイドセールスを含めた追客の仕組みが担います。この記事を書く前に整理した箇条書きを、まず原文のまま載せます。
この記事を書く前に整理した箇条書き(原文のまま)
- 何回かブログでも書いてるとは思うけど
- B2Bテレアポで騙されたと言う人が多い気がする
- 何十万もかけて受注が0とか
- なぜそういう不満足が発生するのか改めて考えてみると
- なんとなくコモディティ化したBPO商材で商品力と商談力がそこそこあれば
- 月10万前後の安いサービスであれば1/20くらいでは受注できる
- でもそれ以外の商材とか、それ以上の単価で50万以上、数百万とかの単価の商材は稟議や導入時期等色々あり一発で決まらないことの方が多いと思う
- ですので、当社もB2B支援をやっててテレアポはやっているのですが
- 基本的に当社はテレアポというのはリード獲得をいかに安く引き起こすかというのを目的にやっている
- アポイントメントをとってそこから直受注が出来るか否かはラッキー程度に考えていてそもそもKPIにおいていない
- 当社では、コールドリストに対するテレアポの根源的な価値というのは
- 安く時代やCPCに左右されずほぼ確実にリードの情報が手に入る
- 安く時代やCPCに左右されずほぼ確実に一定程度ブレないリード単価とアポ単価の見込みが立つ
- テレアポでしかこじ開けることが出来ないアカウントをこじ開けることができる、ここら辺にあると思う
- リード獲得を主眼に置いているので受注にならずともテレアポ部隊は責めない。
- 受注の責任を担っているのは、リード獲得後のMAだったISだったりする
- 当社はTHEモデルの遺伝子を自社流に昇華した内勤の営業部隊を持っているのが強みなので
- 一度でもリード情報を獲得したらSFAとMAを運用しながら一生そのリードに粘着しながら追いかけていく
- デジタル広告のリマーケティング広告より100倍しつこいとも感じる。
- ABMに近いことを少しずつ少しつやっていくんだと思う
- そうすると時間をかけて長期的に相手の認知に当社のプロダクトが焼き付かれていくので
- 当社をテレアポで認知したその時その瞬間は受注にならなくても長期的に見て必ずいつかニーズがあれば受注する
- 他のB2Bの会社も必ずそのよううなSFAの運用だったりリサイクルリードの運用の技術に投資するべきだと思う
- 今の時代、コアコンピタンス(一つの秀でたスキル)で叩ける時代ではない
- 当社はそれなりにテレアポの技術、組織はあるけれども、それが唯一無二なものかといったら全然そんなことない
- テレアポなんて誰でもできるんだから、それがいくら強くてもそれ単体で受注単価が合い続ける方が逆にめずらしくて、更に長期的なサステナビリティがないのは当然だと思う
- 結局はテレアポ会社も使いようってこと。
■ なぜB2Bテレアポで「騙された」と感じるのか
B2Bテレアポで不満が発生する理由は、契約前に期待していた成果と、テレアポ代行会社が実際に追っているKPIが違うからです。発注側は「アポイントを取れば、そのまま商談で受注する」と考え、代行側は「決裁者との会話や商談機会を作る」と考えている。このズレが説明されないまま始まると、アポが取れても受注しない、受注しないから費用対効果が悪い、という評価になります。
もちろん、アポイントの質が低い、対象企業が商材と合っていない、トークスクリプトが弱い、稼働量が足りないといった問題は、テレアポ会社側が見直すべきです。ただ、コールドリストからの初回接触で、数十万円の費用をかけたら必ず受注が出ると考えるのも危険です。
最初に合わせるべきなのは、テレアポの目的です。新規開拓の入口を作るのか、短期受注を狙うのか、休眠リードを掘り起こすのか。目的によって、リストの作り方、架電スクリプト、アポ単価、追客期間、見るべきKPIが変わります。
■ 商材単価と受注までの期間で費用対効果は変わる
商品力と商談力があり、月10万円前後の比較的安いBPO商材であれば、アポイントから受注までが短く進むことがあります。極端に言えば、20件に1件程度で受注できれば、テレアポの費用と受注金額の関係を作りやすい商材もあります。
一方で、単価が50万円を超えるサービスや、数百万円単位のシステム・コンサルティング・設備商材では、初回商談だけで決まらないことが多くなります。予算の確保、社内稟議、決裁者の承認、導入時期、既存業者との契約、現場での運用確認など、受注までに複数の工程があるためです。
このような商材で「テレアポ費用÷直受注件数」だけを見ると、受注0件の月は費用対効果が無限大に悪く見えます。しかし、アポイントで課題を聞き、決裁構造や導入時期を把握し、次の提案機会を作れているなら、商談は営業資産になっています。受注まで3か月、6か月、1年かかる商材は、その期間を含めて評価しなければなりません。
リード単価、アポ単価、商談化率、リードから商談への移行率、商談から受注までの期間を分けて見ることが、最初の前提です。
■ テレアポのKPIを受注ではなくリード獲得に置く
テレアポモンスターがB2B支援の中でテレアポを行うとき、基本的な目的は「リード獲得をいかに安く引き起こすか」です。アポイントを取り、その場から直受注できるかどうかは、もちろん受注できればうれしいものの、テレアポ部隊の主要KPIには置いていません。
テレアポ部隊が責任を持つのは、コールドリストから対象企業へ接触し、担当者や決裁に関わる情報を得て、次の営業活動につながる状態を作ることです。受注の責任は、その後の商談、提案、MA、インサイドセールス、フィールドセールスにも分散しています。
KPIは、架電数だけでもアポイント数だけでも足りません。対象企業への接触数、担当者接続率、会話率、リード獲得率、アポ率、決裁者との接点、リードの情報量を分けて管理します。これにより、テレアポの稼働が少ないのか、リストが悪いのか、トークが合っていないのか、獲得後の追客が止まっているのかを切り分けられます。
■ コールドリストへのテレアポにしかない価値
コールドリストへのB2Bテレアポには、広告や紹介とは異なる価値があります。第一に、時代の変化やCPCの上昇に左右されにくく、一定の費用で企業へ直接接触できます。もちろんリストや商材による変動はありますが、広告オークションの変化だけで獲得単価が急上昇する施策とは違う予測が立てやすい方法です。
第二に、リード単価とアポ単価の見込みを作りやすいことです。何件に架電し、何件と会話し、何件のリード情報を獲得し、何件のアポイントになるかを記録すれば、次の月の営業計画に使えます。これは、テレアポを単発の外注作業ではなく、営業チャネルとして運用する考え方です。
第三に、デジタル広告や問い合わせフォームだけでは接点を作りにくいアカウントをこじ開けられることです。特定業界の決裁者、地域の企業、広告では反応しない会社など、接触方法を変えなければ会話できない相手がいます。テレアポは、そこへ直接きっかけを作れます。
コールドリストへのテレアポを、受注までつながる営業チャネルに
テレアポモンスターは、リード獲得だけでなく、SFA・MA・インサイドセールスを含めた営業プロセスの設計まで支援します。費用対効果の見立てからご相談ください。
■ リード獲得後はSFA・MA・ISで長期追客する
リードを獲得したら、すぐ受注しなかった企業を失敗扱いして終わらせないことが重要です。テレアポで一度でも会話できた企業は、完全な未接触企業ではありません。課題、担当部署、検討時期、現在の取引先、断られた理由などをSFAに残し、MAで情報提供を続けます。
テレアポモンスターが強みとしているのは、テレアポの技術だけではありません。THE MODELの考え方を自社流に運用した内勤の営業部隊を持ち、リード獲得後もSFAとMAを使いながら、長期的にリードを追いかけます。今すぐ導入しない企業にも、時期に合わせて情報を届け、ニーズが生まれたときに思い出してもらえる状態を作ります。
デジタル広告のリマーケティングより100倍しつこい、と感じるくらい追いかけることもあります。ただし、同じ案内を無差別に送り続けるという意味ではありません。接触履歴、興味関心、検討時期、役職、業界課題に応じて、次に必要な情報や連絡時期を変えます。
この動きはABMに近いものです。最初から大規模なABMツールを入れなくても、対象企業ごとに情報を蓄積し、少しずつ接点を増やしていく。そうすると、テレアポで認知したその瞬間に受注にならなくても、長期的に見てニーズが生まれたときの選択肢に入りやすくなります。
■ 導入に箇条書きをそのまま掲載した理由
この記事の冒頭には、書く前に整理していた箇条書きを、あえてそのまま掲載しました。完成した文章だけを読むよりも、コールドリストへのテレアポをどのように捉えているのか、考えの順番が伝わると思ったからです。
箇条書きの流れを追うと、出発点は「騙された」という不満で、そこから商材単価と受注までの期間、テレアポのKPIをリード獲得に置く理由、獲得後のSFA・MA運用、そしてテレアポ会社の使い方へと進んでいます。本文の章立ては、この順番をほぼそのまま整えたものです。
■ テレアポ代行会社も使いようである
テレアポの技術や組織が強ければ、それだけで高い受注単価を永遠に維持できるわけではありません。テレアポは、リスト、商材、価格、対象者、スクリプト、商談、追客の組み合わせで成果が変わる仕事です。どれか一つのコアコンピタンスだけで市場を叩き続けるのは難しく、長期的なサステナビリティも作りにくいと考えています。
だから、テレアポ会社は使いようです。短期受注を取りたい商材なら、受注に近い見込み客を対象にし、商談までの歩留まりを見ます。高単価で検討期間が長い商材なら、コールドリストからの接点獲得と、リードナーチャリング、リサイクルリード運用を組み合わせます。
契約前に、テレアポ代行会社がどのKPIを追うのか、獲得したリードをどのように記録するのか、受注まで誰が追うのかを確認してください。架電数とアポ数だけでなく、リードの定義、SFAへの入力、失注・保留リードの再活用、次回接触のルールまで設計できる会社なら、テレアポ費用を営業資産への投資として考えやすくなります。
■ 追い架電でアポ率は上がる
コールドリストへのテレアポでは、初回架電でつながらなかった企業や、「今は必要ない」と言われた企業を、1回の接触で終わらせないことが大切です。担当者が不在だった、会議中だった、検討時期が先だった、サービスの内容をまだ理解できていなかった。これらは、アポイントの可能性がないという意味ではありません。
適切な間隔を空けて追い架電を行うと、接続率だけでなくアポ率も上がることがあります。初回の電話では会社名とサービス名を聞いただけだった相手が、2回目には担当者につながり、3回目には社内の課題を話してくれる。接触履歴を残し、前回の会話内容を踏まえて話せば、毎回ゼロから売り込むよりも自然に会話を進められます。
追い架電で重要なのは、同じリストへ同じトークを機械的に繰り返すことではありません。未接続、担当者不在、時期違い、情報収集中、競合利用中など、前回の状態に応じて次の接触日と話す内容を変えます。SFAに「いつ」「誰と」「何を話し」「なぜ今は進まなかったか」を記録しておけば、アポインターが変わっても追客を続けられます。
アポ単価の面でも同じことが言えます。初回架電だけで見るとアポ単価が高く見える案件でも、2回目、3回目の接触でアポ率が上がり、累計のアポ数が増えれば、1アポあたりの費用は下がっていきます。初回の接触で得たリード情報があるからこそ、追い架電は前回の続きとして話せます。
つまり、追い架電でアポ率を上げる土台になるのは、初回の架電で何件のリード情報を取れたかです。リードが取れていなければ追う相手がいません。コールドリストのコールドコールは、初回のアポ率だけで評価せず、何回接触して、何件のリード情報を得て、最終的にいくらのリード単価・アポ単価になったかを見る必要があります。
初回で決まらないことを前提に、適切な再接触を営業プロセスへ組み込みます。
■ まとめ:リード獲得単価を最重要KPIにする
コールドリストへのB2Bテレアポで「何十万円かけても受注ゼロ」という不満が起きるのは、テレアポに即受注まで背負わせているからです。月10万円前後のコモディティ化したBPO商材なら電話から短期で決まることもありますが、50万円以上、数百万円の商材は稟議や導入時期があり、一発で決まらない方が普通です。
だから、コールドリストのコールドコールは、まずリード獲得の単価を最重要KPIにすべきです。安く、時代やCPCに左右されず、ほぼ確実にリード情報が手に入る。追い架電でアポ率が上がっていくのも、初回に獲得したリード情報があるからです。アポ単価も商談化率も受注も、獲得したリードの数と単価の上に積み上がります。
獲得したリードはSFAに残し、MAとインサイドセールスで長期的に追いかける。テレアポで認知したその瞬間に受注にならなくても、ニーズが生まれたときに選ばれる状態を作る。テレアポ会社に発注するなら、架電の価格やアポ数より先に、リード獲得単価をどう見るか、獲得後に誰がどう追うかを決めてください。それが、コールドリストへのテレアポで費用対効果を合わせる方法です。