自社や顧客の営業リストが稼働者から漏えいしないよう当社が取り組み始めたこと

テレアポの仕事では、お客様の顧客リストや営業リストをお預かりします。お預かりしたリストを案件以外に使わないことは当然ですが、当社はそれを契約書に書いてサインをもらうだけで守れるとは考えていません。

そこで、契約書を前提にしながら、コンプライアンス研修の制度、顧客情報に手を付けない会社の風土、漏えいすれば分かる業務上の仕組みを組み合わせて、お客様と当社の情報を守る取り組みを始めました。きっかけになった考えをまず原文のまま載せ、そのあとで取り組みの中身をお伝えします。

この取り組みを始めるまでに考えたこと(原文のまま)

業務委託の方々の協力を得てテレアポ事業が拡大し始めたり、自社のセールスも業務委託の営業パーソンを使うことを考えた時に、自社の情報が外部に漏洩する可能性があることに気づきた。

当然、契約書で漏えいさせたり当社のリストを自分の個人的な利益に使わないでねとサインさせれば良いと思ったけど、単に契約書に書かせるだけではあまり意味がない人も多いような気もしてきた。

思い返せば当方も、相手から貰った契約書に具体的にそういった内容が書かれてない顧客に関しては、顧客リストにはリスペクトを持って情報を取り扱うという心が欠けていた気がする。なんなら失礼な顧客に対しては(私もこう見えて性格が強いので・・・)「倍返しだ!」と言わんばかりに、その顧客の顧客に営業を仕掛けようとした過去もあるような気がする。

でもこれは良くないな。

これはカルマの清算だ。上を向いて唾を吐くと、それがそのまま自分の顔に落ちてくる。

GMOインターネットの情報漏出の件で、犯人はもしかしたらGMOに個人的に恨みを持ってる人なのではないかという説も出始めている。つまり、自分がそういうことをやっていると、そのままその行為はその会社の風土になり皆んなの足並みが揃い出す。

その足並みが自社の利益や組織の上昇に向いていれば良いけれども、例えば会社経営は良い時も悪い時もある中で、仮にも何かあった時にその風土が逆に自社にむき出し、

自分が雇った人や自分が発注した人が、自分に対して反旗を翻しクーデターのようなことを起こす人が出てくるのではないかと感じ始めた。組織を大きくしていこうと思ったら、相手が誰であろうと人様に対しては出来る限り謙虚に、極限まで気を遣って使い過ぎることはないと最近は感じ始めた。

ということで、セールスとマーケが出来るようになって業務委託の人を使えるようになり始めた今、向き合うべきは人材と組織ということで、少しずつ少しずつ法令遵守・色々あるけど自社には感謝される風土も作っていきたい。

外部の営業担当を入れる時、

契約書、コンプラインスの制度、企業体質・風土、それから情報漏洩がバレるかもしれない具体的な理屈を業務フローに織り込んでると理解させたり、当社も相手をリスペクトして色々と経験やスキルや報酬やメリットを提供するので、貴殿も良い時も悪い時も色々あるけど、最終的には当社にリスペクトを持って接してねという雰囲気やディールづくりも含めて包括的に...etc 色々な活動の組み合わせによりお客様の情報や、自社の情報を守るように取り組むようにします

前提として、契約書に目的外利用の禁止と賠償を書き込んでいます

まず土台になるのは契約書です。クライアントワークで知り得たお客様の顧客リストや営業リストは、その案件の業務以外には使わない。これを、当社とお客様との契約だけでなく、当社と稼働者・パートナーとの契約にも盛り込んでいます。

あわせて、故意に情報を漏えいさせた場合には損害賠償の対象になることも、ぼかさずに書いています。「機密を守ること」と一行で済ませるのではなく、何が対象の情報で、何をしたら違反になり、違反したらどうなるのかまで、読めば分かる形にしてあります。

それでも、サインをもらうだけで守られるとは考えていません

正直に言うと、契約書に書いてサインをもらうだけでは、効果は限られると思っています。契約書を最初から最後まで読み込む人は多くありませんし、サインした時点の緊張感は、稼働が始まって数か月もすれば薄れていきます。

それに、契約書が効くのは漏えいが起きた後です。賠償を求められる状態になった時点で、お客様の情報はもう外に出ています。当社が防ぎたいのはその手前、「このリストを別のことに使ってもいいか」と誰かが考え始める瞬間です。そこに効くのは書類よりも、日々の会話や会社の空気だと考えました。

社内でコンプライアンス研修を定期的に行います

そこで、コンプライアンス研修を社内の制度として定期的に組むことにしました。入社時に一度説明して終わりにせず、時間を空けて繰り返します。

「自社の利益になるなら使ってしまえ」を許さない

研修でいちばん伝えたいのは、お客様の顧客情報は、当社の利益になる場面でも使わないということです。たとえば、ある案件で架電した企業が、別の案件の見込み客にもなりそうだと気づくことがあります。そこで「せっかくだから別案件でもかけておこう」と動けば、それは当社にとっては売上でも、お客様から見れば預けた情報の目的外利用です。

当社自身も、お預かりしたリストを悪用することは絶対にしません。そのうえで、当社で働くメンバーにも同じことを求めます。正社員・契約社員・業務委託・アルバイトといった雇用形態は問いません。会社のためという理由があっても顧客情報には手を付けない、という線を全員で共有するための制度です。

顧客情報を軽く扱う風土は、いずれ自社にも返ってきます

この線を引いておかないと、もう一つのリスクが育ちます。「会社の利益になるなら、お客様の情報を使ってもいい」という空気が社内にできあがると、情報は目的のためなら動かしてよいものだ、という感覚が当たり前になります。

その感覚を持った人が、何かの理由で当社に不満や恨みを持ったとき、今度は当社のリストを外へ持ち出すかもしれません。お客様のリストを軽く扱う会社は、自社のリストも同じように扱われます。お客様の情報を守る風土づくりは、そのまま当社自身の情報を守ることにもつながっています。

この流れは、ブリリアントジャークと呼ばれる人や、会社への文句や愚痴、悪評を周りに広め続ける人が入ってきたときに、さらに速く進みます。ブリリアントジャークとは、個人の成果は高くても周りへの敬意を欠き、チームの空気を壊してしまう人のことです。箱の中に腐ったみかんが一つあると周りのみかんまで傷んでいくように、こうした人の言動は少しずつ周りに移り、「この会社のためにルールを守る必要はない」という空気を広げます。そうなれば、お客様の情報も当社の情報も、外へ持ち出されやすい状態に近づきます。

味方もいつ敵になるか分からない、という前提でパートナーと関わります

少し厳しい言い方になりますが、当社はパートナーさんとの関係を性悪説に立って設計しています。今は良い関係でも、条件の変化や行き違いがきっかけで、立場が変わることはあり得ます。人を疑いたいのではなく、誰かの善意だけに頼った守り方をしない、という意味です。

そのため、リストに触れられる人と範囲は案件ごとに絞り、稼働が終われば手元に残さない運用にしています。信頼関係が続いている間も、この前提は変えません。前提を最初に共有しておくことで、仕組みに沿って動くことを「疑われている」と受け取られにくくなります。

漏えいすれば分かる仕組みを、業務フローに組み込んでいます

もう一つ大事にしているのが、情報を持ち出したら発覚する理屈を、パートナーさんにも具体的に伝えておくことです。黙って仕掛けておくのではなく、先に知らせることで、持ち出そうという気持ちそのものを起こさせないのが狙いです。

リストにダミーの連絡先を混ぜています

お渡しするリストの中には、当社が管理しているダミーの連絡先が含まれています。案件と関係のない営業がそこへ届けば、リストが外に出たことが分かります。ダミーの入れ方を渡し先ごとに変えておけば、どこから出たのかまでたどれます。

既存のお客様に、心当たりのない営業連絡を教えてもらいます

既存のお客様とは、当社の関連企業や稼働者から心当たりのない営業連絡が来たら教えていただく取り決めを結んでいきます。知らせてくださった場合には、当社から謝礼をお支払いします。リストを受け取った側から見ると、架電先そのものが見張り役にもなっている状態です。

契約書・制度・風土・仕組みを組み合わせて守ります

ここまでの取り組みは、どれか一つで情報漏えいを防げるものではありません。契約書は違反したときの責任をはっきりさせ、コンプライアンス研修は守る理由を繰り返し伝え、会社の風土は「使ってしまえ」と考える人を生みにくくし、ダミーリストや通報の取り決めは持ち出せば分かることを実感させます。

守ってもらうことを求めるだけでは、関係は一方通行になります。当社からも、稼働者やパートナーさんに経験を積める案件、身につくスキル、見合った報酬といったメリットを提供し、相手を尊重して接します。そのうえで、良い時も悪い時もある中で、最終的には当社にも敬意を持って接してもらう。そうした関係そのものを、取り決めと日々の接し方の両方でつくっていきます。

稼働者やパートナーさんには、これらがすべて業務フローに組み込まれていることを理解したうえで仕事に入ってもらいます。お客様の情報と当社の情報を、こうした活動の組み合わせで守っていきます。

まとめ

営業リストの漏えい対策は、契約書にサインをもらった時点で終わるものではないと考えています。目的外利用の禁止と賠償を契約で明確にしたうえで、雇用形態を問わない定期的な研修、顧客情報に手を付けない風土、性悪説に立ったパートナーとの関わり方、漏えいすれば分かる仕組みを重ねていきます。お預かりしたリストをどう扱っているか気になる点があれば、ご依頼の前でもお気軽にお問い合わせください。

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